脂肪注入豊胸は、時間が経つと小さくなるって本当ですか?
脂肪注入豊胸は、時間が経つと小さくなるって本当ですか?
脂肪豊胸後、バストが小さくなったというSNSの投稿を見ました。せっかく勇気を出して施術を受けても、効果が長続きしないのではないかと心配です。入れた脂肪が減ってしまうのは嫌なのですが、実際のところどうなのでしょうか?
脂肪注入後、小さくなったと感じられることはあります。理由は、注入した脂肪の一部(2〜3割程度)が吸収されること、また術後の腫れやむくみが引くことで、術直後と比べると「小さくなった」と感じることがあるからです。
ただし、一度定着した脂肪はご自身の組織として半永久的に残るため、その後も小さくなり続けることはありませんのでご安心ください。
1. 注入した脂肪の一部が吸収される理由
脂肪は生きた組織です。注入された脂肪細胞は、新しい場所で酸素や栄養を受け取って定着する必要があり、この過程で一部はどうしても定着せずに吸収されてしまいます。だからこそ大切なのは、いかに多くの脂肪を定着させるか。ここに医師の技術と経験が大きく関わります。
私はカウンセリングでよく「満員電車」の比喩を使います。バストという「器」に一度に大量の脂肪を詰め込みすぎると、脂肪細胞の一つひとつに酸素や栄養が行き渡らなくなります。ぎゅうぎゅう詰めの満員電車で息苦しくなるのと同じで、無理に詰め込むほど定着率は下がり、しこりの原因にもなりかねません。適量を丁寧に注入することが、脂肪をしっかり定着させるうえで何より大切なのです。
2. 定着率を高める当院の工夫
当院では、定着率を高めるために次の工夫を組み合わせています。
- 脂肪の質を高める:採取した脂肪から不純物を取り除き、濃縮した良質な脂肪細胞のみを注入します
- 注入方法:一度に大量に入れるのではなく、「2.4mmヌードルインジェクション」という技術で脂肪を細い麺状に延ばしながら、皮下・乳腺下・大胸筋内など複数の層へ細かく分散させて多層的に注入します。脂肪細胞が周囲から酸素や栄養を受け取りやすい環境を作り、定着を促すための工夫です。
- 独自技術の併用:皮膚の伸びにくさなどで注入量が制限される場合には、乳房下縁を支える組織を緩める「リゴトミー」という技術を組み合わせることで、より多くの脂肪の定着を目指せます。
3. 腫れ・むくみによる一時的なサイズ変化
術後しばらくは腫れやむくみがあり、これらが落ち着くと一時的にバストが小さくなったように感じる方もいらっしゃいます。これは脂肪が減ったのではなく、体内の水分が引いたことによる変化ですのでご安心ください。
また、定着した脂肪はご自身の体の一部なので、体重の増減に伴って多少の変化はあり得ます。急激に小さくなることはありませんが、術後の体重管理もサイズ維持に少なからず影響します。特に、注入した脂肪が定着していく術後3ヵ月ほどの期間はダイエットを控え、痩せないように注意しましょう。
4. まとめ
術直後と比べてバストが小さくなったと感じるのは、脂肪の一部吸収と腫れ・むくみが引くことによる自然な経過です。一度定着した脂肪は半永久的に残るため、その後も減り続ける心配はありません。だからこそ、脂肪をどれだけ定着させられるか、医師の技術と経験が何より重要になります。