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キレイになるはずが失明!? 気軽なプチ整形の危険性

プチ整形によって失明、皮膚の壊死といった医療事故が起きてしまいました。「気軽で簡単」だからといって安心ではない!? 今回は、プチ整形による医療事故の重篤な被害の裏側に迫ります。

実際に起こった医療事故の重篤な被害

医療事故の被害に注意

シワの改善や顔の輪郭形成などが注射だけで気軽にできると人気のフィラー注射。ヒアルロン酸などのフィラー(充填剤)を注入する、切らない美容施術です。最近、そんなプチ整形で医療事故が起きたと新聞に取り上げられ話題になっているのです。
それは鼻を高くする為に、あるフィラーを注入した20代の女性が右目の視力を失い、右眉から鼻にかけての皮膚が壊死したという、「プチ整形」という言葉からは想像できないような内容でした。記事からすると、鼻の付け根付近に注入した、レディエッセと思われるフィラーが原因とされています。
実はこういった医療事故の被害は、鼻の施術だけに限りません。法令線に注入したヒアルロン酸で鼻の半分が欠損するなど、特に法令線、眉間、鼻筋への施術で多く起こっているようです。実際、このような事例は海外でも多数あり、ネット上ではこのような医療事故に見舞われた人々の、直視できない衝撃的な症例画像も少なくありません。 注射によるプチ整形は、メスを使わないから手軽で簡単と思われがちの施術ですが、なぜそのような重篤なトラブルが起こってしまうのでしょうか。

フィラーの成分が失敗の要因ではない?

フィラー注射においては、安全性が保証されていない注入剤を使用することを問題視する声もあります。しかし、失明や皮膚の壊死が起こったそもそもの要因は、ヒアルロン酸レディエッセといった注入剤によるものではないと大橋ドクターは言います。
実際、ヒアルロン酸は元々体内に存在する成分で、副作用やアレルギー反応を起こすことはほとんどありません。では、記事になった医療事故で使われていたレディエッセはどうでしょうか。レディエッセは、歯や骨を形成するハイドロキシアパタイトを主成分としたもので、鼻筋などの形成に有効と数年前から使われるようになりました。
ヒアルロン酸とレディエッセのどちらも、いずれ体内に吸収・分解される成分として使用されています。 主に使用されているこれら2つの注入剤の違いは、注入後に異変が起きた場合、最悪な事態の回避方法があるかどうかという点。ヒアルロン酸はヒアルロニダーゼを成分とする溶解注射で溶かすことができますが、レディエッセは溶解注射で溶かすことが出来きません。この点においては、フィラー自体にも懸念が残るでしょう。

プチ整形であっても知識と技術が重要な理由

美容整形における医療事故の原因

統括指導医である大橋ドクターは、「皮膚壊死や失明といったトラブルの場合、医師による手技的な問題が大きい」と指摘します。そう、失明や皮膚が壊死するといったトラブルは、全ての注入剤で起こり得ることだったのです。
失明や皮膚の壊死は、注入したフィラーが血管を圧迫し、皮膚や目に届くはずの血流を止めてしまうことが直接的な原因で、フィラーが血管内に入ってしまった場合は、99%という高い確率で失明は避けられないと言います。実際、失明や皮膚の壊死といった医療事故に遭った女性も、レディエッセと思われるフィラーが血管に入り、周辺の血流を止めたことが原因だったと検査結果で判明しています。
フィラー注射を行う際には、血管を傷つけないよう先の丸い鈍針を使い、鼻の両脇にある太い血管を避けるように注入するなどの注意が必要。ただ、「十分な解剖学の知識を持ち、経験を積んでいる医師であれば、本来ありえない医療事故です」と大橋ドクターは言います。
「気軽で簡単」「メイク感覚」といったイメージが強いプチ整形。しかし、こういった失敗や事故以外にも”しこり”というお悩みを抱えている方も少なくありません(詳しくは「【顔ヒアルロン酸注入の失敗】しこりの原因と治療法」をご覧ください)。プチ整形だから安心と安易に施術を受けるべきではなく、リスクを伴うことを理解した上で、施術を任せても安心と思えるドクター選びが最も重要なのです。

コラムのポイント

  • プチ整形での皮膚壊死や失明といった重篤なトラブル事例がニュースに
  • 注入するフィラー自体の問題というよりは、ドクターによる問題が大きい
  • プチ整形でも解剖学の知識と熟練された技術が必要